堆肥

毎年行っている土壌診断は無施肥だったにもかかわらずほとんど施肥を必要としないほど肥えておりカリに関しては「減肥してください」なんて書いてあるくらい。

しかし、、、どんだけ肥えていてもこれがないと意味ないでしょ!?的な成分が「腐植」であり、なんとそれが低い。

腐植の役割はとても重要で中でも保肥力には欠かせないので、どれだけ肥料を撒いても腐植が無ければ流れていってしまうんです。

その腐植を増やすために必要なのが「堆肥」である。(有機物を微生物が分解する時に発生するので、厳密に言えば何もしなくても賄えますが時間と質量がかなりかかります)

畜産において日々排泄される糞尿。これらを発酵させてつくるものが「堆肥」

しかし、時間が無く日々を追われている農家に堆肥をつくっている時間なんてものは無くおまけに場所もお金もかかるとくるものですから、普通は糞尿状態の一次発酵のものを園芸農家に売るのが無常にもいつも自分が見てきたことであり、未完熟の堆肥は土の中の微生物の環境を悪化させます。(発酵途中の納豆やヨーグルトを食べた後の腸内を想像ください。)

木村さんの木村式自然栽培の要領の1項目に「アースジェネター堆肥」というものがあってその堆肥が欲しいと思いたちアース技研に質の良い堆肥を探しているんですがと電話したんです。

そしたら、即答で「豊田畜産」の堆肥が良いですよと担当者から返答がありホームページで調べたりなんやらしているうちに一度見てみたいと思い行ってみることにしたんです。

空調のなどの手の行き届いた畜舎。他の畜舎に比べて臭いがとても少ない。

健康な牛たち。接しているとなんだか心が洗われます。

仕入れ業者もしっかり管理された飼料。

とにかくすごい。同じ農業経営者として気になるのは、これだけこだわって採算が合うのか?ってところでどうしても聞きたかったのでそーっと伺ってみたら、

「初めは空回りだったんですが、今では採算が取れるようになりました。」

…経営者としても素晴らしい。

堆肥がつくられている場所へ移った第一印象は設備が充実している。すごい高そう。。

それからいろんな話をしながら一通り見学

「堆肥は造りは仕込みが大事」とまるで杜氏が日本酒を仕込むようなそんな。

一次発酵と二次発酵で10ヶ月の時を経た堆肥はどの状態でも香りが良い。

(発酵と腐敗は似て非なるもので、腐敗すると腐った臭いがしてとても嗅げるものではありません)

当然これだけこだわった堆肥を使わずにいられなく即お願いすることに。

しかしこれだけこだわっていると堆肥部門は赤字なのでは?と伺ってみると「そうです。ですが肉牛の方で賄えています。」

と、、、やっぱり。でもどうしてと?話を続けていくと、

「日々溜まっていく山積みになった未完熟の堆肥を見てどうにかしなくてはと思い始めました。」とおっしゃってくれて僕はとても素晴らしい人に巡り合えたと何かに感謝しました。

もう始めてから15年くらいでしたか経つそうで、この堆肥を使いたい園芸農家が増え今では堆肥造りの材料である糞尿が足らず他の畜産農家から仕入れているまでになっているそうです。(またしても感動)

「(微生物だったり)いろんなものが詰まっているのがいいんですよ」

と堆肥を見つめ語ってくれた姿が今でも忘れられません。こんな堆肥に出会えて幸せものです。

農園の枠を飛び越え社会という枠の中でサスティナブル(持続可能性)と環境保全型農業という循環の実践に向け取り組んでいく。

これが未来に向かっていくこれからの自分たちのテーマだと思っています。