BT剤

天敵微生物を利用した生物農薬のこと。

「バチルス・チューリゲンシス」という細菌を葉に散布し、その細菌がチョウ目やハエ目、コウチュウ目のおなかにあるアルカリ性の消化液で分解されると毒素に変わり激しい腹痛に襲われ食べなくなる仕組みである。

虫の抵抗性が出ず、残効性も長い。

ハチや魚類にも影響なく、もちろん私たちが食べてもなんの問題もないというなんとまぁとても優秀な農薬である。

また殺菌剤としても何種類か製品化されており、このマスターピースは厳密には菌は殺さないのですが、バイオフィルムという膜をつくり細菌や菌の侵入を防ぐといった仕組みで、

もちろん環境に影響はなく、私たちが食べてもなんの問題もない。

桃の大敵である「せん孔細菌」に有効であり、銅が薬害で使えない生育期にとても活躍してくれる菌である。

現在の薬品メーカーの考え方も時代に合わせたものをと製品化に尽力されており、今(これから)の考え方はこのBT剤を基本に必要な農薬を組み合わせていくことが防除の基本になっていくとのことで非常に共感でき取り組んでいくことにしました。

もう長崎の枇杷のような光景を見たくはない。抵抗性の問題を克服しつつ環境も保全していきたい想いです。

「沈黙の春」何度読んだことか、

カーソンも「べつの道」にBT剤のことを書いており、昭和49年の発行から現在までの月日の時間で人類は形にしてきたのかと思うとその努力はすごいと思うんですよね。

コロナもきっと乗り越えられる。

そしてこれが偉いことではなく、自然や環境に対しての謙虚の上で。

窒素に代わるもの

病害虫を引き起こす原因のひとつとして「硝酸態窒素」があります。

「窒素」は3大栄養素のひとつで主に葉や枝、幹などが大きくなるのに必要な栄養素で大気中など様々なところにありグルグル地球を循環している物質である。

土の中の硝酸と結合しやすく「硝酸態窒素」の状態であれば無限に植物に取り込まれる仕組みが自然界にあるので、これが収量を上げるために利用されている。※人間には有害でありヨーロッパでは含有量に制限があります。

この窒素が栄養として使えず溜まっていくと、虫が吸いに来たり病気を引き起こしたりするんです。食味としてもえぐ味が表れます。(人間で言うところの肥満になり病気になると例えるとわかりやすいかも。)

これを踏まえ、どうすれば病害虫を減らし生産性を上げるにはどうすれば良いか?を常に考えます、

ひとつは「硝酸態」ではなく「尿素態」「アンモニア態」で取り込めれば良いのです。

「尿素態窒素」も「アンモニア態窒素」も植物が取り込む量は有限であり必要な分しか取り込まない性質があるのです。

しかし先ほどにも述べたように「硝酸」と結合しやすいためコントロールが難しい。

このため方法として「液肥」で施肥しています。とにかく少ない量を、なるべく回数を多くして。

そして今回の題材にあるように窒素に代わる「アミノ酸」を施肥しています。

まだまだあまり資料も少なく新聞で研究していると記事で見かける程度ですが、資材も出回っているので今回試みようと導入しています。

アレッタ、レタス、人参、馬鈴薯と使っていますが今のところ順調で、課題であった病害虫の発生は見られず作物の成長も適度に生育しています。

味も良く、香りも良い。(これ大事)

経費の面も低コストである。(これ特に大事)

IPM(総合的病害虫管理)の観点からもまずは原因を克服することが初めの一歩のように思える。

丁寧な仕事の美しさ

農業を立ち上げてきて、いろんな方と仕事をさせていただく機会が増え多くのことを学べる大切な時間になっています。

今回サバドさんに描いてもらったイラストたちを額に収めたいと思い、Lamp:07さんに木製フレームの製作をお願いしました。

「ナラ」「タモ」から「ヤマザクラ」「ウォールナット」「ホワイトオーク」ときて今回初めての「セン」と様々な樹種の木材での製作になり佳き佇まいに収まりました。

いつもこの丁寧な仕事に魅入ってしまうのですよね。

同じようなものに見えてどうしてこんなに印象が違って見えるのだろうか?

この部分が好きなんです。

自分たちの園芸の仕事もひとつひとつ丁寧を目指していけたらと思います。

IPM 総合的病害虫・雑草管理

なにやらまたムズかしいそうな文字がならんでおります。。

以前からちょこちょこと紹介している雨除けハウスだったり、コンフューザーだったり、防虫ネットだったり、BT剤だったり、、

薬剤だけではなく、いろんなものを組み合わせて総合的に病気や虫、雑草などを管理してゆく農業の考え方で、今普及している慣行農業はこのIPMを多く取り入れており自分もこの考えはとても素晴らしいと思い今日も取り組んでいます。

営業もほぼなくなり、母の手伝いもあったり少しずつですが畑にいられる時間も増え、今まであまり手を加えてあげられなかった「技術」に力を注いであげられるようになりました。

今は毎日が楽しい。なかなか雑務などで畑に行けない時間が一番悔しかった。

今までは起業までの運びなぞを綴っていましたが、これからは農の世界を少しずつ記していけたらと思います。

「樹」というものは本当に面白い。

剪定をしている時、よくそう思います。

先端や株元に近いところ、剪定をした切り口からはとても強い枝が例外なく出る。

そして太陽に向かって少しでも多くの光を取り込もうと伸びてゆく。

「種(シュ)」を残すために樹そのものが大きく強くなるために本能がそうしている。=栄養成長

また、弱い枝からは次の世代のために生きる力を使う。これも「種」を残すために本能がそうしている。=生殖成長

果樹農家は皆この本能をよく利用して生産に日々励んでいます。

各農家がこの組み合わせと経営をにらめっこさせて、どの方法が良いか日々研究する。これが生産者で品質が大きく変わる一因のように思うんですよね。

自分たちはというと、「おいしさの理論」に基づき弱い枝、弱い枝と選んでいきおいしい果実の実りをただただ目指していく。

実りまでの長い間、どんな味がするのだろうと妄想しながら。